一人闇の校舎を徘徊する女
その姿は遠目には儚く思えるほどに
たびたび立ち止まり
何かを探しては
また歩き出す
そして
「ここからのようね・・・」
そう言い辺りを見回す佐鬼。
そして、目の前の木に向かい言葉を放つ。
「いい加減こんな茶番は終わりにしましょう」
そして佐鬼は木に向かい拳を振り上げる。
ドゴーン!!!
佐鬼の凪いだ木が一瞬にして消し飛ぶ。
そして、そこからゆらりと一つの影が現れる。
「今の一撃で吹き飛んじゃえば簡単だったのに~♪」
その声は踊っていたが表情は歓喜を表していた。
そうしていると影は一つとなり、そこから年端もいかないほどの少女が現れる。
『そんな芸当ができるのは式か妖魔だけよ、貴女は何者?』
見た目では十二神獣とも違う(十二神獣は全て動物)ので、佐鬼はその姿を見た瞬間やる気をなくしていた。
「ちぇ、神獣だったら捕まえて開祖様に誉めてもらえたのに♪」
さも興味無さげにはき捨てるように言う。
『あの~、貴女は・・・(汗)』
即行で佐鬼のペースにはめられる少女。
「人に名前を聞く時はまず自分からでしょう♪」
第三者が見ていたらそれこそぶっ倒れそうな会話である。
『はあ・・・私は火琉羅、ある人の式です』
自己紹介を始める少女。
「そう、あなたの後ろに今回の黒幕がいるの・・・」
そう言いさらに言葉を続ける。
「それはそうと自己紹介がまだだったわね♪・・・私は佐鬼、前世では鬼神『前鬼』と言われて恐れられてたわ。貴女も鬼の端くれなら聞いた事くらいはあるでしょう?」
その言葉を聞き一瞬にして顔を恐怖に染める少女。
『ま、まさか・・・四百年前、都を一人で壊滅寸前まで追い込んだと言われる・・・』
その言葉に昔を懐かしむようなそぶりで話し出す佐鬼。
「そうね・・・そんな事もあったわね~♪その襲撃の日に開祖様と出会い、私は妖魔になった・・・本当に懐かしい・・・」
そう言い何処か遠くを見るように目を細める佐鬼。
だが、次の瞬間凄い威圧と共に少女を睨む。
その顔は鬼神のそれを思いださせるものだった。
「それで、貴女はどうする?式符は諦めて帰る?それとも戦う?」
そう言葉をつづる佐鬼。
少女は恐怖に身を震わせ、立っているのもやっとだった。
その表情に笑いを浮かべ少女に話し出す。
「今回は特別♪このまま帰るんだったら許してあげる♪」
さっきまでの威圧が消え佐鬼は元の口調に戻る。
それを見て少女はそのまま姿を消した。
「逃げたか、あのまま戦ってたんじゃあ勝てる気はしなかったもんね~♪」
そう言い校舎の中に戻っていく。
先ほどおいて来た二人と合流するために。
司が送るフリートークコーナー
ぱふぱふ ドンドンドン
「はい司です♪」
「司・・・元に戻ったのか?」
「はい、戻っちゃいました」
「よかった~、やっぱ司は司やないとあかんわ~」
ガバ!!!
「わ、わ、わ、竜君はなして~、恥ずかしいよ~」(///▽///)
「司、ところで・・・」
「何?竜君」
「お前胸無いな~♪」
「・・・・・・な、な、な・・・」(///△///#)
ガス!!!
「開祖様に何やってるのかな~♪竜二君♪」
「あっちで詳しくお話しましょうね~♪」
「いいいいいぃぃぃぃゃぁぁぁ・・・」
「哀れな・・・」
「・・・え~と、それじゃあ皆さんまた次回です~」
「今回は本当にトークだけでしたね、開祖様」
「はう、あんまり苛めないでね、狼牙さん・・・」