それは何処から何処までが

幻なのだろうか・・・

幻も現と思えば現となるように

また現も幻となる

現と幻
永久への約束~とわへのやくそく~
第拾七羽「騰蛇」
秋の空
ここは二匹目の式が居るであろう場所、真義館。

「お姉様此処です♪」

その言葉に足を止めた司はすぐさま気がつく。

「沙羅ちゃん待って」

そう言い扉に手をかけようとしていた沙羅を静止する。
そして司は扉に近づき・・・

「騰蛇の封印が解かれている」

そう呟いた。
そして複雑な手印を結び、空間を切り裂く。
するとそこにはもう一つの真義館があった。
その様子に目を丸くして沙羅がきょろきょろとしていた。

「これは、結界?」

沙羅が呟く。
その問いに狼牙が答える。

「騰蛇とは時空や時間を操る事もできるのです・・・おそらく先ほどまでの屋敷は騰蛇が作り出した幻かと・・・」

その言葉を聞いた瞬間、沙羅は真義館に向けて走り出す。
しかし、結界を潜った瞬間真義館が炎に包まれる。
その炎はあたかも意志を持っているかのように燃え上がり、一瞬にして屋敷を飲み込んだ。
そこから天に登るように一匹の大蛇が姿を現す。

『我の眠りを妨げるものは誰だ・・・』

騰蛇の声。
大地を揺るがすほどの低音で騰蛇は暴れ狂う。
しかし、騰蛇の横に一人の少女が現れる。
そして、暫く騰蛇の額に手を置いて放す。
すると騰蛇は水を打ったように静かになり冷静さを取り戻した。

「司さん、まずいですよ・・・あの少女、騰蛇を完全に操っています」

そして少女が嫌な笑みを浮かべて姿を消す。
それと同時に騰蛇が司達に炎を放った。
しかしその炎は司達に届く前に掻き消える。

「さすがにお前らだけやと心配やしな・・・」

そう言い罰が悪そうな顔をして竜也が現れる。
炎が治まり、騰蛇と司たちの間には白虎が佇んでいた。

『騰蛇よ、自分の主も見極められぬのか?』

白虎が騰蛇に向かい話し掛ける。

『我が主は我を捨てたのだ・・・そんな人間に尽くす義務など無い』

そう言い白虎を尾で払う。
その攻撃をよけた白虎はさらに話し掛ける。

『騰蛇よ・・・人間には寿命と言うものが存在する・・・主殿は決して我等を見捨てたわけではない』

その言葉を聞き攻撃の手を一瞬だけ休める騰蛇。
だが、すぐに白虎を攻撃する。

『嘘だ・・・嘘だうそだウソだ!!!ならば何故100年も迎えにこなかった』

そう言い白虎を攻撃しつづける騰蛇。
その姿は駄々をこねている子供のように、弱々しく感じられる。

「騰蛇よ、収まれ」

その瞬間、司がまたも豹変する。
そして主の呪力を感じ取り戸惑う騰蛇。

『この呪力・・・主様か?やっと・・・やっと迎えに来てくれたのだな・・・』

そう言い呪符に戻る騰蛇。
符はひらひらと舞い司の元へと舞い降りる。

『くすくすくす・・・詰まんないな~♪』

先ほどまで騰蛇がいた所に少女が現れる。

「ほう、太陰か・・・」

司が呟く。
その言葉に笑みを浮かべて少女が語る。

『あたり♪こんなんじゃあ面白くないから今度は私が相手だよ♪』

そう言うと司の周りが闇に消えていく。

『今からご主人様に三つの試練を与える・・・それをクリアーすれば我はご主人様に支えるよ♪ただし、しくじれば命は無いよ♪』

そう言い司は完全に闇に飲まれていった。


To Be Continue


司が送るフリートークコーナー

・・・・・・・・・

「司だ・・・」
「久々登場の開祖版司やな?」
「いいかたがきに食わんがそうじゃ」
「一気にもう一匹出てきたな・・・」
「そうだな・・・それでは太陰の説明だ」

太陰<たいいん>
子鬼を象った式、胸についた鏡、写奪鏡に写るものを容姿・能力・記憶ごとコピーする事ができる。
式の中でも力が弱く戦いには不向きである。

「コピー能力か・・・使いようによっては強敵だな・・・」
「それではまた次回に~」
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