二人の時
〜Forever〜
 
エピローグ
 
シルビア












【航】

「う、うーん……」

朝、俺は目醒めた。
暖かい日射しが部屋に差し込んでくる。

ここのところ、毎日のように夢を見る。
そして、それは、きまって妹達との夢だ。
……今日見た夢で、12人の妹全員の夢をみたことになる

俺が夢を見始めたのは、俺が米国への留学の決意をして、妹達に話した夜からだ。

どれも、不思議な夢だった。
妹達と恋に落ちて、一緒になるのだから。
確かに俺と妹達は、血の繋がっていない義兄妹だから、結婚することも可能だ。
だけど、現実にこうして夢を見るのはとても不思議な気分になった。
俺は千影に夢の話をした。
(そういえば、千影についての夢の話をしたときは、千影も照れていたっけな)

千影「兄君……それは予知夢だね。
   あるいは、妹の誰かの夢が兄くんの夢の中に見えたのかもしれない。
   きっと、未来の兄君が妹の誰かと永久の契りを結ぶ時のif物語なのだろう。
   兄くんの選択、いや兄くんの願いといった方がいいかな……その願いが未来を
   変えた時のことを、兄くんは今まで夢に見たんだ」
航 「不思議なこともあるもんだな」
千影「でも、誰もが兄くんのことを単に兄としてだ見ているわけではない、
   それに兄くんが気が付いただけでも良かったんじゃないかな。
   それに……兄くんが永久の契りを望むなら……私はいつでも構わないよ」

そういえば、俺がプロミス島に来て1年ぐらい過ぎた頃だったかな……
東京の学校に戻ろうとした俺を引き留めた少女がいたな。
それは、帽子をかぶった幼い少女だった。
それまで俺は妹達との約束を忘れていた。
そんな俺に約束を思い出させるために、俺の中にある妹達との思い出が少女の姿になって現れた、それがその少女だった。

航 「なぁ〜、昔、俺がみた帽子の少女というのは……ひょっとして?」
千影「想いだしたのかい、兄くん?
   ……その少女は幼い頃の私。
   そして妹達の想いを兄くんに伝えるために、兄くんに会いに行ったのさ」
航 「そうか……あのさ、千影……俺、妹達の誰かを選んでもいいのかな〜?」
千影「ああ。それに、それは兄くんが決めることだよ。
   兄くんが心から願うなら、誰もそれをとがめようはない。
   心に決めている人がいるんだろう、兄くん?」
航 「ああ……それは……「お兄様!」……」

咲耶「お兄様ったら、も〜、遅いわ!
   今日は私に誕生日プレゼントを買ってくれるっていったじゃない!
   ひょっとして忘れてる?」
航 「そんなことないよ。さぁ〜、咲耶、デートしようか?」
咲耶「デ、デートって、お兄様……やっと、その気になってくれたの?
   ……私が何度誘ってもOKしなかったのに〜。
   でも、嬉しいわ♪ お兄様……私、お兄様の事、大・好・き・よ♪
   さあ、行きましょう……今日は特別な私をあ・げ・るからね♪」

この世の幸せを全て一身に受けたように微笑む、そんな咲耶の笑顔がとても魅力的だった。
そんな航と咲耶の様子をそばで眺めながら、千影は小さな声で囁いた。

千影(ふふふ……まだ、結論は出ていないよ、兄くん。
   永久の契りは……そう簡単に覆せないものさ)



--------- 「二人の時」 FIN ---------


Thanks for your reading

”Our own time of two 〜forever〜
--- I and my brother both will go through the love season, won't we? ---”

2003.12-2004.1 written by SILVIA

Mail: silvia@silvia.interlink.or.jp

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〜完結にあたって〜

実は各話のタイトルにはメッセージの一部を込めています。
連載の各話のタイトルと本連載におけるメッセージの関係は次の通りです。

第1話 「スピカの純情」………ずっと心に秘めた大好きなお兄様への想い、
第2話 「必殺技は笑顔でね」……・届けたくて、私はいつも笑顔でいたの。
第3話 「兄やはプリンセス・メーカー」・・お兄様の愛は私をいつも変えてくれたわ。
第4話 「失われたチェキ」……・・だから、たくさんの思い出ができたのね。
第5話 「ふつつか者ですが」……・だから、お兄様に聞きたいの。
                    こんな私でも好きになってくれますか?
第6話 「誰のために私は魅せる」…・・私は大好きなお兄様のために綺麗になりたい。
第7話 「カレイド・シスター」……好きな人の幸せのために輝いていたい。
第8話 「1000の想い」……・・溢れる私の愛をこめて、
第9話 「不精者でも好きですの」…・今のお兄様のことを
第10話 「永久でなかった契り」…・今度は義妹ではなく恋人として、
第11話 「イメージ・チェンジ」…・貴方の胸に抱かれる一人の女の子になるわ。
第12話 「メカ鈴凛の結婚」  …・だから、結婚してください、お兄様!

そしてこのメッセージは、トキメキメモリアルの最後のエンディングの情景で妹からの告白の言葉となります。
ちなみに、勝手ながら、咲耶ENDINGの例は次のようになります。

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咲耶『ずっと心に秘めた大好きなお兄様への想い、
   ……届けたくて、私はいつも笑顔でいたの。
   お兄様の愛は私をいつも変えてくれたわ。
   だから、たくさんの思い出ができたのね。
   ……だから、お兄様に聞きたいの。
   「こんな私でも好きになってくれますか?」
   …………
   私は大好きなお兄様のために綺麗になりたい。
   好きな人の幸せのために輝いていたい。
   ……溢れる私の愛をこめて、
   今のお兄様のことを
   今度は義妹ではなく恋人として、
   貴方の胸に抱かれる一人の女の子になるわ。
   だから、「結婚してください、お兄様!」』

航 『……………』

*****************************************************************

そんな妹達の想い、あなたなりに受けとめてあげてくださいね。
そして、各話のエピローグは恋人・婚約〜結婚・出産後までのいずれかの恋人・夫婦生活のワンシーンを描きました。

また、この「二人の時」連載は2003年咲耶生誕SSを兼ねて開始しました。
よって、勝手ながら、航と咲耶のハッピーエンドとなります。
えこひいき……と思わないでください。私は咲耶のお兄様なので、当然なのです♪

ともあれ…このエピローグを読んで下さっているということは、読者の皆様が最後の12話までを通して読んでくださったのでしょう。
ちょっと変わった12人のピュア・ストーリーですが、楽しんで頂けましたでしょうか。
ありがとうございました。

2004.1 シルビア









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