さっきまでのような全てを飲み込む闇の中
私は落ちていく
もう
落ちているのか
登っているのかさえも解らないほど
ただ
ひたすらに闇に落ちていく
また落下が終わったかと思うと、そこに一つの扉が現れた。
まるで司にはそこには居る以外道はないように、ただその扉だけがある。
そして意を決して司は扉を潜った。
そこには本当に何も無く、ただ自分だけがあるだけだった。
『ここでは寄り代の器を試させてもらうよ』
少女の声が聞こえたと思うと司は元に戻っていた。
「ここは・・・?」
混乱し辺りを見回す司に少女の声が試練の内容お提示する。
『ここでは貴女の判断力を試させてもらうよ』
そう言うと司の目の前に鏡が現れる。
そこには司と竜也たちが写っていた。
『これは幻影なんかじゃないよ、あなたの体は今私が操っているの』
その言葉に信じられない顔をする司。
『今からこの試練のルールを説明するね』
そして言葉をいったん区切り司の目の前に姿を現す少女。
『今からあの体に攻撃命令を出す、貴女はそれを止めれば良いだけ・・・ただし、止められなかった場合貴女の仲間は死ぬ事になる』
そう言い少女は姿を消す。
その瞬間鏡の中の自分が達也に右肩に斬りかかる。
「まさか・・・やめて!!!」
司の叫び。だがその声は届かない。
鏡の中の竜也の顔は驚きに変わり司を見つめている。
自分の体が操られ、もっとも大切な人に攻撃している。
「やめてー!!!お願い・・・やめて・・・」
そう言い鏡を力いっぱい叩く司。
その瞳からは止まる事無く涙が溢れる。
その時司は少女の言葉を思い出す。
『あなたの体は今私が操っているの』
そして暫く考えた後司は先ほどのように剣を出す。
「もしあの体が本物なら・・・私と繋がっているはず・・・私が動けなくなれば体も止まるはず・・・」
そう言い剣を逆手に持ち変える。
「これで死んじゃったら・・・やっぱり終わりなのかな?」
そう言い剣を振り上げる。
「竜君、ゴメンね・・・」
最後にそう言い司は自分の腹部に剣を深々と付き立てる。
その瞬間鏡の中の司も腹部から血を吹き出し倒れる。
『まさかそこまでするとは思わなかったよ』
そう言い少女が姿を現す。
少女は司に自分の持っていた鏡を向け、寝を瞑る。
すると司の姿は消え、そこには少女が何もない場所に向かい鏡を向けるだけだった。
司が送るフリートークコーナー
・・・・・・・・・・・・
『このオーナーの司会が消えてしまいましたので今回はお休みです。
これからも応援よろしくお願いします』