闇の中を落ちていく
何処までも何処までも
底の無い闇の中を
ただひたすらに落ちていく
どれだけ落ちたのだろう・・・
それすらも解らないほど、落ちたとき急に落下が止まる。
するとそこに少女が現れる。
『ここは貴女の深層世界・・・ここで貴女を試させてもらうよ♪』
その言葉に少女を睨みつける司。
『そんなに怖い顔しないでよ♪これを見事に解いて見せれば私は貴女のものになるって言ってるんだから・・・』
そう言い少女が笑った瞬間辺りが急に明るくなる。
そして少女の後ろには二つの小さな扉があった。
『この扉のどちらかを潜って着いた所が試練の間・・・貴女を試すところよ♪』
「試練を選ぶのは自分という事か・・・」
その言葉に首を振り肯定する式。
そして司は一つ目の扉を開ける。
「何だ?ここは・・・」
司が扉を潜った瞬間入ってきた扉は消え、向かいに新しい扉が現れる。
その部屋はそれ以外何も無くただ二つの扉があるだけだった。
「ここでは何をさせるつもり?」
その言葉に何処からか声が聞こえてくる。
『ここでは私が用意した式と戦ってもらうわ♪ただし、ここでは強い呪力の使用は絶対に出来ないからそのつもりで♪』
そう言い一匹の式が現れる。
「白虎か・・・面白い、神獣か・・・」
そう言い司は目を瞑り意識を集中する。
「古より盟約されし力よ・・・我が問いに答え我の牙となれ・・・」
そう言うと大気から沸くように剣が出現する。
司はその剣を取り、構える。
その瞬間、白虎が司へ向かい突進する。
司は白虎の攻撃を流れるように裁くと隙の出来た白虎に剣を凪いだ。
その剣は白虎をいとも簡単に両断する。
その瞬間白虎は消え次に弦武が現れる。
弦武は司の周りをゆっくり移動するだけで攻撃しようとしない。
その瞬間今度は司が仕掛ける。
「せい!!!」
気合い一閃・・・だが、剣は弦武の体にあたる寸前で静止する。
「な!!!」
その瞬間剣が弾かれ司の手から離れ、くるくると回転しながら地面に突き刺さり消える。
そして司は再度目を瞑り思い浮かべたものを形にする。
それは何かの種だった。
司は再び弦武に向き突進する。
しかし司は弦武には攻撃せずに、さっきの種を弦武に植える。
その瞬間弦武は干からびていき土に返る。
そしてまた新たに朱雀が姿を現す。
「ふ・・・朱雀にはこれだ・・・」
そう言い今度は弓矢を具現化する司。
その弓矢を放った瞬間矢は凍りつき朱雀の体に刺さると同時に朱雀もろとも砕け散る。
そして、おそらく最後であろう青龍が現れる。
そして司は今一度剣を具現化し青龍に飛び掛る。
司の進行を止めようと青龍は尾を振り司をなぎ払う。
その攻撃をよけた司は青龍の額、急所である逆鱗に剣をつきたてる。
そして青龍の断末魔と共に空間がゆがみそこには扉だけが残されていた・・・
『第一の試練は見事に突破されちゃったみたいだね・・・それじゃあ、次の扉に入って♪』
そう言い声が途切れる。
司の目の前には扉が二つ。
「また試練を選べというのか・・・」
疲れた顔をして二つ目の扉を開け次の試練に向かう司。
司が送るフリートークコーナー
「司じゃ」
「それでは今回の式の説明を・・・」
弦武<げんぶ>
南を守護する亀の形をした神獣
その結界は全ての攻撃を跳ね返し何人も触れる事が出来ないと言われている。
朱雀<すざく>
北を守護する鳥の形をした神獣
全身に炎を纏い触れるものを焼き尽くすといわれている。
異国では不死鳥、フェニックスとも呼ばれている。
青龍<せいりゅう>
北を守護する龍の形をした神獣
水を操り世界の雨や地脈を操る事が出来る
「このくらいだな・・・」
「それではまた次回に・・・」